【1】山田宏のEvidence Check! 山田宏はエビデンスとなる最新の知見を日々収集しております。 今回ご紹介するのは、2025年1月5日にJournal of Clinical Periodontologyに掲載された研究です。我が国の研究者らによる成果です。 歯周病治療を受けている糖尿病患者は人工透析への移行リスクが約40%も低い!! [原題]Periodontal Care Is Associated With a Lower Risk of Dialysis Initiation in Middle-Aged Patients With Type 2 Diabetes Mellitus: A 6-Year Follow-Up Cohort Study Based on a Nationwide Healthcare Database (直訳 中高年の2型糖尿病患者において、歯周病ケアは透析導入リスクの低下と関連する: 全国医療データベースに基づく6年間の追跡コホート研究) [研究のポイント] ☆40~74 歳の健康保険組合の被保険者のうち糖尿病の診断と治療を受けている99,273人分の医療レセプトおよび特定健診のデータを用いて分析をした ☆ 1 年間の歯科受診について『歯科受診なし(49,177 人)』・『歯周病治療以外での歯科受診(7,151 人)』・『1 年に 1 回以上の歯周病治療での歯科受診(21,637 人)』・『半年に 1 回以上の歯周病治療での歯科受診(21,308 人)』の 4 群に分け、その後の人工透析への移行リスクについて比較した ☆歯科受診をしていない人と比較して、1 年に 1 回以上の歯周病治療での歯科受診をしている人で 32%、半年に 1 回以上の歯周病治療での歯科受診をしている人で 44%、人工透析への移行リスクが低いことが明らかになった ☆医科と歯科がより緊密に連携し、包括的なケアを提供することができれば、糖尿病患者の合併症予防・QoL 向上および社会全体としての医療費負担の減少につながる可能性がある 詳細は以下をご覧ください。 |